【感想】「カウンセリングを語る(上)」河合隼雄

ユング心理学でお馴染みの河合隼雄先生の本。河合先生が講演会で話した内容を本の形にしたもの。基本的に話し言葉で書かれているため、非常に読みやすく親しみがある。

印象に残った部分

私が本書を読んで大事だと思った部分を挙げる。

相手の話を聴く時に、上からふんふん聴くのではなく、同じ立場で聴く。

話を聴いて相手の問題を解決してやろうという姿勢でいると、その傲慢な態度は相手に伝わる。

相手に共感しすぎない。

相手の心に寄り添いすぎると自分自身にその分の負担がかかる。そのため、カウンセラーは料金と場所、時間をしっかりと定めておく。深夜に電話を受けたり、時間を守られなかったりすると、その分だけ疲弊していくからだ。またそうして無尽蔵に頼れると相手に思わせると、相手自身が問題の解決をこちらに委ねてしまうこともある。

おわりに

カウンセリングの実例を出しながら話が進むので、実際のカウンセリングでどんな風に患者と接しているかを垣間見ることができる。教科書的な心理学系の本だと手法や理論は説明されていても具体的にどういう言葉を交わしているかは書かれていない。

そのため、具体的な会話が載っているこの本はカウンセリングを知らない人がカウンセリングを知るのにも十分役立つのではないかと思う。カウンセラーはもちろん話を聴く人の在り方を知るという意味でも有用だと思う。

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