【感想】プラトン「メノン」

プラトンのメノンを読んだ。以前プロタゴラスを読んだことがあり、プラトンに興味があったので同じく「徳は教えられるか」というテーマを扱っている本書に手を出してみた。

本書では「徳は教えられるか」という問について、ソクラテスとメノンとのやり取りが描かれている。この問について、そもそも何であるかを知らないものの性質は知りえないと、ソクラテスは主張する。そこで 「徳とは何か」というところから議論が始まる。

読んでいくと、この本は文章で書かれた数学の証明みたいだと感じた。ソクラテスは、形とは何か、色とは何かという問とその答えを例として提示し、「徳とは何か」を探求していく。その過程で「○○ならば××」といったように塗りつぶしていくように定義していくところが面白いと思う。

また議論の途中で出てくる「想起説」が非常に興味深かった。魂が既にあらゆるものを学んでおり、我々人が「学ぶ」と呼んでいるものは、それを想起することである、という考え方だ。全てが自身の内にあり、それを探すのが人生なのかもしれない。そう思うと全ての事柄に対しての興味が湧いてくる。

ある作品では「何でもは知らないわ。知ってる事だけ。」なんてセリフがあるが、実際には無知も自分の内にあるのかもしれない。それを探求し見つけることこそ、無知の知なのだろうか。別の作品も読んで答えを探してみたい。

数式証明が好きな人や概念についてよく考えるような人は一度手に取ってみると良いと思う。

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