【感想】ヨシタケシンスケ「思わず考えちゃう」

音楽仲間にプレゼントされた本だ。
「何かお前に似ている」とのことだった。
気の抜けたキャラクターの表紙を見て「何を失礼な」と最初は思ったものだ。
しかし読んでみるとあながち間違いではないことに気付く。

この本には作者がふと考えたことがイラストと共に書かれている。
内容も重たくなく、何かの作業の合間にふと読むことが出来るラフさに親しみを覚える。

日々を生きていく中での細かい場面に着目する作者の目には、中々惹き付けられるものがある。
特別な事が書かれている訳では無い。
しかし、誰しもが言葉にせずとも無意識に考えていることがそこにある。
そのためどんな人が読んでもどれかひとつは共感できるものがあるのではと思う。

私が共感した言葉を2つ紹介しよう。

「明日やるよ。すごくやるよ。」
すごくやるよ、を最後に加えて徹底的に自分を甘やかそうとしているところに思わずにやけてしまう。
私は明日やる、なんて思っていても罪悪感が残り上手く休めないことが多い。
そんな自分を安心させる為に時々思い出す言葉だ。

「あなたのおかげで私はとうとうあなたが必要なくなりました。今まで本当にありがとうございました。」
色々なものに当てはまると思うが、私は今まで出会った友人、恋人、恩師などを想った。
憧れていたそれぞれの考え方や言葉は私の頭の中で反響し、いつの間にか自身の考え方の基盤になっている。
もう会えなくなった人々も少なくはないが、それでもこうして考えや言葉が私の中に在り続けている。
この言葉に出会った時は激しく共感した。
そして感謝の気持ちを持つことを忘れていたなぁと反省した。
あたかも自分自身のみで生み出した自己だと、いつの間にか勘違いしていたのだ。

疲れたときの息抜きだったり、寝る前のひと呼吸に読んでみると心の緊張をすっと解いて何かに気付かせてくれる良い本だ。

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