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【感想】恩田陸「不安な童話」
投稿者: ylafaro0310
2019.09.26

読書

ずっと昔から、ここにこうして電車に揺られていたような気がする
(恩田陸(2002)「不安な童話」新潮社)

この本はたまたま病院の本棚で出会った。
昔、恩田陸さんの「ライオンハート」を読んで、幻想的なストーリーに心を奪われたことを思い出し、何となく手に取ったのだ。

主人公はとある展覧会で「貴方は25年前に殺された母の生まれ変わりである」と告げられる。
その母というのは展覧会の絵を書いた画家である。
誰に殺されたのかは不明のまま。
時折頭に浮かぶ知らないはずの景色や、自分のものではない記憶に主人公は困惑する。
そしてとまどいながらも殺された画家にまつわる謎を追いかけていくストーリーである。

読んでいる間は主人公の頭に現れる謎の記憶や違和感にこちらも動揺させられる。
しかしあちこちに散りばめられた伏線が、最後にはしっかり紡ぎ出されることで心地良さと安堵を覚える。
また、「ライオンハート」の時にも感じたが、登場人物が記憶を思い起こす時などの描写がとても好きだ。
記憶が風景・景色となって脳内に広がるような感じで、まるで夢の中にいるような気分にさせる。

元々読書する方ではないが、「ライオンハート」や今回の「不安な童話」を読んでみて、その表現にハマってしまった。
恩田陸さんの他の作品にももっと触れてみたいと思う。

カテゴリ:エンターテイメント,読書

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